管理全般 管理組合・理事会 建 物 設 備 大規模修繕工事 関係資格
Q 5-1
長期修繕計画って何
A 5-1
長期修繕計画とは、どの部分をいつ頃、どのくらいの費用で修繕すべきかを計画することをいいます。
建物を長期にわたって良好に維持・管理していくためには、一定の年数の経過ごとに計画的に修繕を行っていくこと(計画修繕または予防保全といいます)が必要であり、その対象となる建物の部分、修繕周期(耐用年数)、必要となる費用について予め長期修繕計画として定めておくことが重要です。
また、長期修繕計画は、修繕積立金算出の根拠としても重要であり、その内容については定期的に(概ね5年程度ごとに)見直すことが必要です。
Q 5-2
大規模修繕と管理会社の役割は?
A 5-2
昨今、建物の劣化・老朽化対策として一定周期ごとに計画的な修繕を行うことが必要であるという認識が高まってきました。そこでマンション管理会社は、日常の業務を通じて建物の劣化などの問題点を最も把握できる立場にあり、また、管理組合に直接進言できる立場にあることから企画立案能力が問われるようになります。
管理会社に問われる大規模修繕に対する対応能力としてはつぎのことが挙げられます。
@長期修繕計画の作成能力
A長期修繕計画案に基づく資金計画の立案能力
Bマンションの劣化状況を把握し、長期修繕計画を補正するための調査能
  力・診断能力
C大規模修繕工事の実施に伴う区分所有法等の手続きに関する助言能力

管理会社によっては予め決められた工事項目・単価に対して積算数量をかけて、同じく規定の修繕周期で機械的に長期修繕計画を作成しているところもあります。
高経年化した建物については周辺の建物と比較して陳腐化を避けるため、バリアフリー化やセキュリティ等のグレードアップを考慮した計画が必要となります。
Q 5-3
修繕」「改良」「改修」「模様替え」の違いは?
A 5-3
厳密な定義はありませんがだいたいつぎのようなことをいいます。
「修繕」とは、劣化、損耗が進行したり、建物の機能が損なわれた場合に部材の補修や取替えを行い、基本的には当初の性能まで回復させることをいいます。
「改良」とは、建物や設備のグレード・機能・性能が陳腐化して、使用上、居住上問題がある場合、当初のグレードを超えて、あるいは新しい設備等を付加してレベルアップを図ることをいいます。
「改修」とは、技術の進歩により、その時代に合わせて行う修繕及び改良をいいます。改良と改修の区別ですが、改良とは陳腐化して問題を生じている場合に行うものであり、改修は、問題を生じたわけではないが、時代に合わせてグレードを上げる場合におこなわれます。
「模様替え」とは、建物を使用している間に、使い勝手が変わったり、汚れや傷みがひどくなった場合に、基本的にコンクリートの躯体構造は変えないで、間仕切りや仕上げ、設備等を変更することをいいます。

アーバン・スペース 建築事務所

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