管理全般 管理組合・理事会 建 物 設 備 大規模修繕工事 関係資格
Q 3-1
鉄筋コンクリートの劣化症状とは?
A 3-1
鉄筋コンクリートの劣化症状の代表的なものには次のようなものがあります。
@錆汚れ:腐食した鉄筋の錆汁がひび割れ部分から流出して、仕上げ材また
  はコンクリートに付着したもの。
Aポップアウト:コンクリート内部の部分的な膨張圧によってコンクリート表面
  の小部分が円錐形のくぼみ状に破壊された状態。
  同じように鉄筋が錆びて膨張し、周りのコンクリートを大きく押し出したり、
  破壊したものを鉄筋爆裂といいます。
Bエフロレッセンス:コンクリートの表面にセメント中の石灰等が雨水等により
  溶け出し、空気中の炭酸ガスと結合して白色の物質が生じた状態をいい
  ます。
Q 3-2
コンクリートの中性化って?
A 3-2
鉄筋は鉄ですから錆びやすいという欠点があります。鉄筋が錆びると約2.5倍に容積が膨張し、コンクリートを破壊します(鉄筋爆裂)。しかしながら、コンクリートはもともとアルカリ性であるため、鉄筋の錆を防止する性質がありますが、コンクリートが経年劣化やひび割れ等から、コンクリート中の水酸化カルシウムが空気中の二酸化炭素(炭酸ガス)と反応し、炭酸カルシウムを生成することによりアルカリ性を失っていくことを「中性化」といいます。
コンクリートの中性化が進行すると徐々に骨である鉄筋が腐食し、鉄筋コンクリートの耐力が低下してしまいます。
Q 3-3
結露がひどくて困っています。
A 3-3
マンションの場合、戸建て住宅と比べどの部屋の温度も比較的安定し、平均化されています。冬はぽかぽかと、日中の南の部屋に降り注ぐ暖かい太陽は、部屋の暖房器具無しでもうたた寝が出来るほど。しかし、窓が少なく、換気がしにくいその構造は、一歩間違った使い方をすると常に結露の危険性をはらんでいます。
通常、マンションは戸建て住宅より高い気密性を持っています。
鉄筋コンクリートで作られ、換気のための窓も南側と北側だけと少なく、換気扇も浴室・トイレ・台所以外には設けていません。
また、コンクリートは約10年間にわたってコンクリートの中の水分を外へ放出していきます。特に建築後1〜3年の間はその放出が著しいとも言われています。
こんな部屋で、梅雨時、部屋を閉め切り換気をせず、室内に洗濯物を干している共稼ぎ世帯は、間違いなく室内のどこかで結露が発生していると考えて間違いありません。
洗濯物から空気中に拡散する水蒸気が空気中に含まれる量で収まっていればいいですが、その量が多いと、余った水分が最初は床・壁の表面に付き、結露の原因を作っていきます。また、押入やクローゼットは、換気をしても空気の入れ換えが非常に少なく水蒸気を滞留させる場所となっています。
では、その対策とはつぎのことが挙げられます。

@)水蒸気の発生するものは必ず、換気扇を併用。
A)時々、押入れやクローゼットの空気の入れ替えをする。
B)マンションは戸建住宅に比べ、自然換気のし難い構造になっているため、
  就寝中以外は浴室か台所の換気扇は常に回しておく。
C)冬のガス・石油ストーブは大敵。
   ストーブを使っているとき、止めてからしばらくの間換気扇を回すことに
  よって相当防ぐことが出来ます。しかし北向きの部屋の場合、ほとんどの
  マンションに換気扇はついていません。
   これらの原因でどうしても結露が発生する場合は、電気式暖房に変える、
  あるいは窓用換気扇を付けるなどしか解決方法はありません。
   また、LDKなどの場合も換気を常に行う、ストーブを消してもしばらく換
  気をしておくことが重要です。
D)二重サッシに改良する。
  現在のサッシの内側(室内側)にもうひとつサッシを取り付けることで、結
  露対策や断熱効果、防音効果、防犯効果が期待できます。

アーバン・スペース 建築事務所

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